NAOMI
出演作品 54件
B89(H) / W57 / H88
趣味: ダンス
▶プロフィール
NAOMI(ナオミ)はセガが開発したアーケードゲーム基板である。
同社の家庭用ゲーム機・ドリームキャストの基板と互換性がある。本基板は矢木博が開発した。
部品調達難に伴い、修理サポートは一部のSYSTEMSP使用タイトル以外、2017年3月31日を以って終了した。
▶開発
基板の命名者は当時セガの副社長を務めていた鈴木久司であり、同社製アーケードゲーム基板「MODEL3」に続くファイナルモデル、スーパーモデルという意味合いから、当時ファッション界のスーパーモデルであったナオミ・キャンベルにあやかってつけられた。
公式にはあくまでも“New Arcade Operation Machine Idea”の略とされているが、発表会の前日に決まった後付けの名前であることが公式サイトの裏話として書かれていたことがある。
NAOMIの「O」は発表当時ドリームキャストのロゴと同様の渦巻きマークでありドリームキャスト互換をほのめかすものであったが、海外のショーに出展した際、単なる渦巻きマークとして認識されNA-MIと読まれるケースが多発、急遽シンプルなオレンジ色の「O」に改められた。
▶ハードウェア
MODEL3に続く、セガアーケードゲームの主力基板。ドリームキャストとのアーキテクチャの共用からくる量産効果により、旧来のアーケードゲーム基板をしのぐグラフィック処理能力と低コストを両立させた。アーケード用と家庭用との相互の移植, 並行開発が比較的容易であり、アーケード用と家庭用間で連動を行うタイトルも一部見受けられた。業界初の新JAMMA規格(JVS)の基板としても知られている。リリース最初期の作品ではMODEL3電源を流用しメタルケースに基板が格納される等従来のMODEL世代に倣った設計になっていたが、その後の筐体はドリームキャストのデザイン感を踏襲したものに変更された。
本基板は様々な拡張キットに対応しており、デフォルトで使用できるROMはROMボード(交換をし易くするために差し込み型になっているため、実際には同社が過去に発売した基板、ST-Vでも採用されていたROMカートリッジ方式に近い)であるが、専用のDIMMボードとGDドライブを追加することによりGD-ROMも使用可能。スパイクアウトなど一部作品に関してはサウンドカードなどの増設も可能であり、前述の連動のためにビジュアルメモリリーダーを追加することも可能である。
メインボードは最大4枚をスタック接続し処理性能を上げることも可能となっており、F355チャレンジ(2)、エアラインパイロッツ、セガ・ストライクファイター等、マルチモニタ機種に採用されている。
後続のNAOMI 2はNAOMIの後継機種に当る。DIMMボードとGD-ROMはNAOMIと同じものが使用でき、ほぼデフォルトとなっている。また上位互換性もありNAOMI用のソフトも動作する。グラフィック機能は、NAOMIにおいてはSH-4で行っていたジオメトリ演算を別途専用チップとして実装しハードウェア化することにより、NAOMIの300万ポリゴン/秒から1,000万ポリゴン/秒に増強されており、環境マッピング機能についても負荷軽減が施されている。さらにNAOMIと同じグラフィックチップをもう1つ追加し計2つ搭載することでレンダリング能力も増強している。
キッズカードゲーム、メダルゲームなどでは、DIMMボードとGDドライブによって拡張されていた機能を1枚の基板に統合したSYSTEMSPが存在する。この統合の際GDドライブはコンパクトフラッシュに、DIMMボードのDIMMはフラッシュROMに置き換えられ、ネットワーク機能もオンボードとなった。I/O面ではJVS非対応となり代わりにパラレルI/Oの増強とサウンドアンプの追加が行われている。SYSTEMSPは甲虫王者ムシキングの後期ロットより採用されていた。
最終バージョンのNAOMI2はセガが独自にシステムアーキテクチャから設計した最後のアーケード基板となっており、以降はXbox互換のChihiroなどの他社の家庭用ハードがベースの基板や、LinuxやWindows OSベースのLINDBERGHといったパソコン(PC)のアーキテクチャをベースとした基板にシフトしていくことになる。
▶スペック
CPU : SH-4(200MHz/360MIPS)
浮動小数点演算能力 : 1.4GFLOPS
ジオメトリエンジン:VideoLogic Elan (100MHz / NAOMI 2のみ搭載)
RAM : 32MB(ドリームキャストは16MB)
VRAM :16MB(ドリームキャストは8MB)
NAOMI 2:32MB + モデルデータ 32MB
グラフィックスエンジン : Power VR2 (NAOMI 2は2個搭載)
ポリゴン描画能力 : 300万/秒
NAOMI 2:1,000万/秒
同時表示色数 : 1677万色同時表示(24bit)
サウンドRAM : 8MB(ドリームキャストは2MB)
サウンドエンジン : YAMAHA スーパー・インテリジェント・サウンド・プロセッサ 32bit RISC CPU (ARM7 AICA 45 MHz)内蔵
サウンド機能 : ADPCM 64ch
ソフト供給媒体 : カートリッジ型ROMボード(最大172MB)/ GD-ROM(※使用するには別途でGDドライブとDIMMボードが必要。最大1GB)
▶参考文献
セガ・アーケード・ヒストリー, エンターブレイン, (2002)
ぜくう『アーケード未発売・未稼働ゲーム大全2』三才ブックス〈ゲームラボ選書〉、2022年9月21日。ISBN 978-4866733326。





